私を泣かせてください 歌劇「リナルド」第2幕より/G.F.ヘンデル(田村文生)【吹奏楽販売楽譜】
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- 在庫あり
- 商品コード
- COMS-85088
- JANコード
- 4995751818867
- メーカー
- ブレーンミュージック / Brain Music
♪詳細情報♪
編曲:田村文生 (Fumio Tamura)
演奏時間:6分00秒(約)
グレード:3
調性:原調(F:)
主なソロパート: Euph.
Trp.最高音:1st:High B♭ / 2nd:Ges / 3rd:E
編成:吹奏楽
販売形態:販売譜(スコア+パート譜)
▼楽器編成▼
1st & 2nd Flutes
1st & 2nd Oboes
1st & 2nd Bassoons
E♭ Clarinet
1st B♭ Clarinet
2nd B♭ Clarinet
3rd B♭ Clarinet
Bass Clarinet
Contra-alto Clarinet
1st & 2nd Alto Saxophones
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
3rd Trumpet
(doub. Flugelhorn)
1st & 2nd Horns in F
3rd & 4th Horns in F
1st & 2nd Trombones
3rd Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass
Harp
1st Percussion
Triangle
Suspended Cymbal
Celesta
Vibraphone
♪楽曲解説♪
この編曲作品は、G.H.ヘンデルのオペラ「リナルド」の第2幕で歌われる有名なアリアが基になっています。11世紀に十字軍がエルサレムを包囲し、やがて征服するという筋の中で、十字軍の騎士リナルドの恋人であるアルミレーナは、戦略上の理由で誘拐された際、愛するリナルドを想いつつ、以下のように歌います。
Lascia ch'io pianga mia cruda sorte, E che sospiri la liberta.
私の酷い運命に涙が流れるままに、そして自由を焦がれるままにさせてください。
Il duolo infranga queste ritorte, De' miei martiri sol per pieta.
この嘆きが 苦悶の縄を断ち切ってくれますように。
バロック時代のオペラやカンタータの中のアリアは典型的な「ダカーポ・アリア」という形式(ABA形式)で書かれていますが、繰り返されるA部は、始めのA部に装飾を加えて演奏される習慣がありました。その代表的なものがコロラテューラ的装飾や華やかなカデンツァであり、そこで歌手の演奏技巧が発揮されていました。そのような例は器楽においても見られ、例えばA.コレッリのヴァイオリン・ソナタでは、繰り返し部で華麗な装飾がなされています。
このような、書かれている音符はそのまま演奏されるのではなく、常に奏者によって更新され続けている例のように、この吹奏楽のための編曲では、習慣的装飾が調や音楽様式・形式へとさらに拡張され、結果的に変奏曲のようになりました。
音楽は様々に変奏されながら次第に高潮してゆきますが、それは不幸に対する嘆き、強固な意思、切実な願望など、様々な感情が内面から表出されるまでの葛藤を表すかのようです。
この作品は愛媛県立伊予高等学校吹奏楽部の委嘱により編曲、初演されました。
(田村 文生)