作曲：ジュール・セムレ＝コルリー(Jules Semler-Collery)
グレード：上級
編成：クラリネット＆ピアノ

Clarinet, Piano

フランスの作曲家・指揮者・教育者であるジュール・セムレ＝コルリー（1902-1988）は、音楽家の父のもとに生まれました。
彼はパリ音楽院で学び、多くの賞を受賞しています。セムレ＝コルリーの作品は高く評価されており、特に彼の協奏曲の多くは、パリ音楽院の課題曲として採用されています。
その中でも『夢想とスケルツォ（Reverie Et Scherzo）』は、クラリネットとピアノのための名作として知られています。
1950年に出版されたこの作品の前半「夢想（Reverie）」は、アンダンティーノ・カンタービレ（ややゆったりと歌うように）と指示され、6/8拍子で書かれています。クラリネットとピアノの両方が技巧的で、リズムや調性、和声を駆使しています。終盤にはカデンツァ風のパッセージも登場します。
後半の「スケルツォ（Scherzo）」は、モルタ・レッジェーロ（非常に軽やかに）と記され、3/4拍子でスタッカートが特徴的です。八分音符と十六分音符の速いパッセージが続き、速度が増していき、劇的なフィナーレを迎えます。
この作品は上級者向けで、演奏者にも聴衆にも刺激的で魅力的な演奏体験を提供してくれるでしょう。