音楽の展開力と吹奏楽を知り尽くしたオーケストレーションが魅力。

《僕らのうた》のメロディーを主題にした吹奏楽作品。11の変奏とコーダから構成されており、特に後半の目まぐるしく色とりどりに変奏していく様は圧巻。

九州の風土が香り立ち、壮大で力強く、また洗練された響きが飯島氏らしい安定感ある1曲。原曲が民謡だけに親しみやすさもあり各曲が違った風土を感じさせる。演奏会のメインになり得る組曲。

全体に明るく華やかな序曲スタイルで、演奏会のオープニングにはもってこいの1曲。中間のコラールが大変美しい。感動的なクライマックスのうちに曲を閉じる。

作曲者は実際に椎葉村を訪れ民謡を聴き作曲しており、詩情溢れる村の風景、せつない子守の心情などを美しく表現している。

小さな氷の結晶が空気中を舞い、それに太陽の光が反射してキラキラと輝いて見えるダイヤモンドダストの様子が、絶妙なオーケストレーションでサウンド化されている。

前半は浜大津の湖岸の情景、秋の穏やかな日射しが踊る湖面、やわらかな風の印象。そして後半、雲が吹き払われ、紺碧の空に明るい太陽が輝くといった想定で作曲されている。

静かな源流から山間をゆったりと流れ、大河へ、そして太平洋へ。四万十川の流れを描いたこの作品は、自然、そしてそこに棲む人間を含めた生命への賛歌です。

「砂塵｣と「荒野を照らす月の光｣はそれぞれ、鏡野吹奏楽団、名取交響吹奏楽団の委嘱により作曲した作品ですが、副題の「TowardEmbraceforPeace｣の通り、ひとつながりの作品です。

稲生川がとうとうと流れ霧立ち上る春の風景、まだ荒れ野だった頃の北の台地の厳しい冬の情景、あるいは難工事と自然の驚異に立ち向かった先人達の意思に思いを馳せて頂けたらと想います。

三島村の磯節、そして甑島の網打歌の２曲を素材とし、内浦湾の海、甑島の真向かいの吹上の海など潮の香りと風景、そしてそこで暮らす人間の営みが表現されている。