伊藤康英/Gr.5/10:00
♪詳細情報♪
▼楽器編成▼
Piccolo
Flutes (div.)
Oboes (div.)
Bassoons (div.)
E♭Clarinet
B♭Clarinets 1 , 2 , 3
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Alto Saxophones (div.)
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Flutes (div.)
Oboes (div.)
Bassoons (div.)
E♭Clarinet
B♭Clarinets 1 , 2 , 3
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Alto Saxophones (div.)
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Trumpets 1 , 2 & 3
Horns 1 , 2 , 3 , 4
Trombones 1 , 2 , 3
Euphoniums (div.)
Tubas (div.)
String Basses (div.)
Harp
Horns 1 , 2 , 3 , 4
Trombones 1 , 2 , 3
Euphoniums (div.)
Tubas (div.)
String Basses (div.)
Harp
Timpani
Percussion 1
Percussion 1
Bass Drum / 3 Toms
Triangle
Percussion 2Triangle
Cymbals
2 Suspended Cymbal
Tam-tam / Wood Block
Mallets2 Suspended Cymbal
Tam-tam / Wood Block
Glockenspiel
Xylophone / Vibraphone
Xylophone / Vibraphone
♪楽曲解説♪
楽語に用いられる音楽用語をあれやこれや眺めるのが好きだ。たとえば、フェルマータ(fermata)というのはバス停のことでもあり、クレッシェンド(crescendo)というのは、フランス語のクロワッサン(croissant)と同じ意味だ、とか。
アダージョ(Adagio)というのは、通常ゆっくりとしたテンポで演奏することや、緩徐楽章(ゆっくりとした楽章)を意味する。しかしこのイタリア語の言葉の語源を辿ると、ラテン語のagioに行き着く。これは、平安、 安らぎ、穏やかさ、といった意味だ。それにadという前置詞が付いてadagioとなったらしい。前置詞adは、英語に置き換えるとtoとかtoward、つまり「~の方向へ」という意味がある。たとえば「アドリブ」という言葉はラテン語であり、ad libitumつまり「自由の方向へ」というニュアンスを持った言葉である(…などと書いていると、なんだか外国語の授業のようですね)。ですからこの曲の題名adagioは、強いて訳すと「安らぎの方向へ」あるいは「toward the peace」(平和に向かって)ということになろうか。
穏やかならぬ事件があまりにも相次ぐ今の時代への、私からのささやかなメッセージである。
(初演プログラム/伊藤康英)
初演:玉川学園高等部吹奏楽団、長谷部啓指揮 「第39回定期演奏会」(パルテノン多摩)
玉川学園高等部吹奏楽団の委嘱により作曲。